図 1:通常の絶縁体と「強い」・「弱い」トポロジカル絶縁体の概略図。通常の絶縁体では結晶全体が電気を流さないが、トポロジカル絶縁体では表面のみが伝導的になり、スピン流が流れる。「強い」トポロジカル絶縁体では、様々な向きを持つスピンが散逸しながらあらゆる方向に流れるため、スピン流を取り出すことが難しい。一方、「弱い」トポロジカル絶縁体では、向きを揃えたスピンが一定の方向へほぼ散逸すること無く流れるため、スピン流を抽出し易い。Bi4I4では、通常の絶縁体(α相)から「弱い」トポロジカル絶縁体(β相)へと室温付近で相転移を生じる優れた機能性を持つことが分かった。