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研究トピックス
2021/08/27 投稿

遠い軌道を回る冷たい系外惑星が銀河系内の広い範囲で存在することを解明

大阪大学大学院理学研究科の越本直季招へい研究員(NASAゴダード宇宙飛行センター研究員)、鈴木大介助教らの研究グループは、重力マイクロレンズ法による太陽系外惑星探査の結果から、恒星から遠い軌道を回る、例えば木星や海王星のような冷たい惑星は、銀河系内での位置に大きく依存せずに普遍的に存在することを世界で初めて明らかにしました。これまで、銀河系バルジの星は惑星を持たない可能性が指摘されていましたが、本研究では、銀河系バルジにいる星でも、太陽近傍の星と比べて0.3倍から1.5倍程度の持ちやすさで惑星を持つことがわかりました。

銀河系バルジは、太陽系近傍とは大きく異なる環境を持ち、星の数密度が高く、年老いた星が多いです。本研究結果は、木星や海王星のような遠い軌道の冷たい惑星は銀河系内の様々な環境下で形成され、長期間安定して存在できることを示唆し、惑星の形成過程を解明する上で重要な手掛かりとなります。

本研究成果は、米国科学誌「The Astrophysical Journal Letters」に、8月26日(木)(日本時間)に公開されました。

図:銀河系を俯瞰した想像図と、銀河系バルジにある冷たい系外惑星系の想像図(右下)。青の点々は、マイクロレンズ法の探査領域に存在する冷たい系外惑星の分布イメージ。右上の明るい領域が銀河系バルジ。地球から左上に出ている水色の領域がケプラー望遠鏡によるトランジット法の惑星探査領域。


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本件に関する問い合わせ先

大阪大学 大学院理学研究科
助教 鈴木 大介(すずき だいすけ)
TEL:06-6850-5501 FAX:06-6850-5480
E-mail:dsuzuki@ess.sci.osaka-u.ac.jp