図: アルファ凝縮状態の概念図。赤い丸と青い丸はそれぞれ陽子と中性子を表す。
大阪大学大学院理学研究科の足立智特任研究員、川畑貴裕教授、古野達也助教、京都大学大学院理学研究科大学院生の藤川祐輝さん、大阪大学核物理研究センター、東北大学サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター、甲南大学、宮崎大学、理化学研究所からなる研究チームは、中性子星の表面近くで現れる原子核物質の新奇な存在形態(アルファ凝縮状態)の候補をネオン20原子核で発見しました。(図)
今回、本研究グループは、大阪大学核物理研究センターのリングサイクロトロン加速器施設にて原子核散乱と崩壊粒子の精密同時測定を行い、原子核の新奇な存在形態であるアルファ凝縮状態の候補となる状態を世界で初めて指摘しました。この発見により、中性子星表面なども記述するような低密度な原子核物質の状態方程式への情報を得ることができ、原子核物理学の究極の目標の一つである原子核の状態方程式の解明の進展が期待できます。
本研究成果は、エルゼビア社の学術雑誌「Physics Letters B」に6月4日(金)(日本時間)に公開されました。
図: アルファ凝縮状態の概念図。赤い丸と青い丸はそれぞれ陽子と中性子を表す。
<研究に関すること>
大阪大学 大学院理学研究科
特任研究員 足立 智(あだち さとし)
E-mail: adachi@ne.phys.sci.osaka-u.ac.jp
大阪大学 大学院理学研究科
教授 川畑 貴裕(かわばた たかひろ)
TEL:06-6850-5353 FAX: 06-6850-5530
E-mail: kawabata@phys.sci.osaka-u.ac.jp