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研究トピックス
2020/03/03 投稿

糖鎖を利用した安定なインスリンの合成に成功 ―繊維化しない新しいインスリン分子の創製―

大阪大学大学院理学研究科化学専攻有機生物化学研究室の岡本亮講師、梶原康宏教授らの研究グループは、メルボルン大学Florey Institute of Neuroscience and Mental HealthのAssociate professor, Akhter Hossain(アクター ホサイン)らの研究グループとの共同研究において、インスリンに糖鎖が結合した新しい分子である、「グリコインスリン」の化学合成に成功しました。グリコインスリンは、インスリンの機能を低下させる繊維化がおこらず非常に安定であるとともに、インスリンと同等の機能をもつことが明らかとなりました。今回開発されたグリコインスリンは、将来の臨床応用へ有望な新しいインスリン分子の候補となることが期待されます。

本研究成果は、米国化学会誌「Journal of the American Chemical Society(2019年12月18日付)」(オンライン)に公開されました。

図 インスリンとグリコインスリン
(写真)高濃度・高温条件下での原子間力顕微鏡図


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本件に関する問い合わせ先

大阪大学大学院理学研究科 教授 梶原 康宏(かじはら やすひろ)
TEL:06-6850-5380    FAX: 06-6850-5382
E-mail: kajihara@chem.sci.osaka-u.ac.jp