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研究トピックス
2024/12/03 投稿

極微量の溶媒を用いる質量分析イメージングで精子形成に重要な脂質を可視化することに成功

大阪大学理学研究科物理学専攻の大塚洋一准教授と岡田茉樹さん(当時博士前期課程)、豊田岐聡教授、国立国際医療研究センター、実中研、株式会社島津製作所の研究グループは、極微量の溶媒を使って、生体組織の脂質を詳細に観察するための技術を開発しました。この技術は「質量分析イメージング」と呼ばれ、生体組織に含まれる成分の分布を可視化することができます。

今回、研究グループが開発した技術を用いて、マウスの精巣組織の分析を行った結果、精子が形作られる過程において特定の脂質が特徴的な分布を示し、精子形成の段階や疾患状態に依存して、それらの分布が変化することを見いだしました(図)。精子形成の異常化など、疾患に関与する脂質の研究に、本技術は新たな知見を提供することが期待されます。

t-SPESIの装置開発により、マウス精巣組織の脂質分布を5μmのピクセル間隔で可視化することが出来た





 
 
 
 
 
 
 
 
 
 


本研究成果は、科学誌「Analytical and Bioanalytical Chemistry」に、11月22日(金)に公開されました。
 

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本件に関する問い合わせ先

大阪大学大学院理学研究科フォアフロント研究センター
准教授 大塚 洋一(おおつか よういち)
TEL:06-6850-8240
E-mail: otsuka@phys.sci.osaka-u.ac.jp