1. HOME >
  2. ニュース >
  3. サイエンスナイト2023(第1回)を開催しました
ニュース
2023/05/23 投稿

サイエンスナイト2023(第1回)を開催しました

2023年5月17日(水)に、理学研究科主催公開講座「サイエンスナイト2023」第1回を開催しました。
今年度も会場と後日YouTube限定配信の2通りの方法で開催し、会場には小学生から80代まで幅広い年代の方に多数お越しいただきました。
全6回シリーズの第1回となる今回は、「地震予知はなぜ難しいのか?」というタイトルで波多野恭弘教授(宇宙地球科学専攻)が南部陽一郎ホールにて講義を行いました。(司会:寺田健太郎教授(宇宙地球科学専攻))
本講義では、1.物理学は予言できる、2.物理学で地震を予知できるか?、3.ミニチュア断層における地震、4.地震にひそむ規則性について講義が行われ、方程式を計算すれば未来が分かる!というお話から始まりました。地震の方程式を作るためには地震を止めようとする力(=断層に働く摩擦力)の解明が必要であり、摩擦力の研究が今後の最重要課題だという話でした。また、方程式とは別の予測方法として、地震の規則性や統計法則によるアプローチが紹介されました。このアプローチでは地震発生時期や規模そのものではなく、地震を起こそうとする力(直接は測れない量である復元力)を推測できるとのお話でした。統計データを更に増やすために、古文書から地震に関する記載を探し出して、被害状況の記載から起きた地域や揺れを分析するというお話もありました。
講演後は、多くの質問が寄せられ、活発な質疑応答が行われました。古文書には膨大な量があり、人工知能(AI)を使ってくずし字を読み取らせているとのお話に、驚かれた方も多かったのではないでしょうか。

次回第2回は6月21日(水)に開催いたします。現時点では、第2回以降すべての回のお申込みを受付しています。是非ご参加ください。

(詳細は、 こちら