2022年10月19日（水）に、理学研究科主催公開講座「サイエンスナイト2022」第4回を開催しました。
全６回シリーズの第4回となる今回も会場と後日YouTube限定配信の２通りの方法で行うことになり、「ニューラルネットワークは化学で創れるか」というタイトルで赤井恵教授（化学専攻）が南部陽一郎ホールにて講義を行いました。（司会：奥村光隆教授（化学専攻））
本講義では、ニューラルネットワークとは、脳の情報処理ネットワークの仕組みを単純化してコンピュータ上で再現した人工知能の1種であり、10年程前に登場後、現在大きく活躍している分野であるとの説明から始まりました。その中でも、有機物で物理的に作る研究をしているとお話があり、動画で示された「有機分子が電解質溶液の中で重合して伸びていく様子」は、まるでニューロンを見ているようで印象的でした。インターネットやスマートフォンでその人に適した情報が送られてくるのも、人工知能がその人の交友関係、交友物を勝手に調べ、情報をセレクトしているためとの興味深い講義でした。また、今注目のリザーバコンピューティングは、計算リソースが軽く、学習が極めて高速、直感的な情報処理が可能という特徴を持っており、このようなリザーバを様々な物質で構築しようとの動きがあるそうです。その中で、光を用いたものは日本がリードしているとのことでした。
講演後は、多くの質問に答えていただき、有意義な質疑応答になりました。

次回第5回は11月30日（水）に開催いたします。現時点では、第5回以降すべての回のお申込みを受付しています。是非ご参加ください。

（詳細は、 こちら）