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2022/07/27 投稿

サイエンスナイト2022(第3回)を開催しました

2022年7月20日(水)に、理学研究科主催公開講座「サイエンスナイト2022」第3回を開催しました。
全6回シリーズの第3回となる今回も会場と後日YouTube限定配信の2通りの方法で行うことになり、「葉緑体を紹介します」というタイトルで高木慎吾教授(生物科学専攻)が南部陽一郎ホールにて講義を行いました。(司会:長尾恒治准教授(生物科学専攻))
本講義では、「葉緑体の生い立ち」について、植物が地球上に出現するずっと前に、ラン(藍)藻=シアノバクテリアが他の細胞に食われ、細胞内共生のプロセスを経て現在の葉緑体になったとの話から始まりました。続いて「葉緑体は緑色」の話があり、緑色の正体であるクロロフィル、「葉緑体の仕事」である光合成の説明になりました。光合成の第一段階であるチラコイド反応では、葉緑体の中にある袋状のチラコイドでクロロフィルにより光エネルギーが吸収され、励起された電子(e)を順に伝える反応や水(H2O)の分解反応により水素イオン(H+)がチラコイド内部に貯められ、チラコイド膜でATP合成酵素によって水素イオンが外に逃がされる際にATP(=エネルギーの通貨)が作られる、第二段階であるストロマ反応ではATPを使って大気中のCO2(二酸化炭素)が糖に固定される、と説明がありました。そして「葉緑体の個性」の話、最後に「葉緑体は動く」ことについて、ホウレンソウやバリスネリアの画像を用いて、葉緑体が弱い光に向かって集まる集合反応、強い光からは逃げる逃避反応があることを示されました。葉緑体のマニアックな話に魅力を感じた方も多かったのではないでしょうか。
講演後は、続々と質問が寄せられ、活発な質疑応答が行われました。

次回第4回は10月19日(水)に開催いたします。現時点では、第4回以降すべての回のお申込みを受付しています。是非ご参加ください。

(詳細は、 こちら