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    ~10年以上にわたるX線モニタリングの成果~
研究トピックス
2025/10/30 投稿

宇宙最強の磁石 “中性子星” がのみこむ多量のガスと 回転スピードの未知なる関係を発見
~10年以上にわたるX線モニタリングの成果~

愛媛大学大学院理工学研究科の善本 真梨那特定研究員(研究当時:大阪大学)、JAXA宇宙科学研究所の米山友景特任助教、東京理科大学理学部第一部物理学科の小林 翔悟講師、大阪大学大学院理学研究科の小高 裕和准教授、川室 太希助教、松本 浩典教授の研究グループは、地球から約1000万光年離れたNGC 7793銀河に存在するNGC 7793 P13という中性子星について、2011年から2024年の観測データをもとに、天体からやってくるX線の長期変動を調べました。

この天体は、異常なほど多量のガスが、中性子星へとのみこまれる“超臨界降着”が起きていると考えられています。しかし、どのようにして多量のガスが一気にのみこまれるのか、そのメカニズムについては明らかになっていません。本研究では、この天体を13年間追跡することによって、のみこまれるガスの放つ「X線の明るさ」と中性子星の「回転スピード」の未知なる関連性を発見しました。この性質を深く研究することで、超臨界降着のメカニズムの理解について、大きな進展をもたらすことができると期待されます。

本研究成果は、10月30日(木)付で「The Astrophysical Journal Letters」に掲載されました。

【NGC 7793銀河とNGC 7793 P13(X線、可視光、Hα線のデータを重ね合わせた画像;Credit:X-ray(NASA/CXC/Univ of Strasbourg/M.Pakull et al); Optical(ESO/VLT/Univ of Strasbourg/M.Pakull et al);H-alpha(NOAO/AURA/NSF/CTIO 1.5m)】

 

 
 

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〈共同リリース機関HP〉

本件に関する問い合わせ先

大阪大学 大学院理学研究科
准教授 小高 裕和(おだか ひろかず)
TEL: 06-6850-5478
E-mail: odaka@ess.sci.osaka-u.ac.jp