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研究トピックス
2017/11/13 投稿

素粒子ミューオンの連続ビームによる、太陽系誕生時の有機物を含む隕石の非破壊分析に成功!

寺田健太郎教授(大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻)、佐藤朗助教(同物理学専攻)および二宮和彦助教(同化学専攻)らの研究チームは、大澤崇人主任研究員(日本原子力研究開発機構)及び橘省吾教授(当時:北海道大学(現:東京大学大学院理学系研究科))他と協力し、大阪大学核物理研究センターで開発された新しいDCミューオンビーム(図1)を用いたミューオンX線分析法により、有機物を含む炭素質コンドライト隕石Jbilet WinselwanのMg(マグネシウム), Si(ケイ素), Fe(鉄), O(酸素), S(硫黄), C(炭素)の非破壊定量分析に成功しました。この世界に類を見ない革新的な分析手法は、試料を壊すことなく内部の炭素濃度を定量分析(透視)できるため、小惑星からの回収サンプルのような希少なサンプルの初期分析(キャラクタリゼーション分析)に応用できるほか、考古学、材料科学など、様々な分野への応用が期待されます。
本研究成果は、英国科学誌「Scientific Reports」に2017年11月13日19時(日本時間)にオンライン公開されます。(論文題目「Non-destructive elemental analysis of a carbonaceous chondrite with direct current Muon beam at MuSIC」)

図1:大阪大学MuSICのビームライン

本件に関する問い合わせ先

大阪大学大学院理学研究科宇宙地球科学専攻(惑星科学グループ)
教授 寺田健太郎(てらだ けんたろう)
TEL:06-6850-5495 FAX: 06-6850-5480
E-mail:terada@ess.sci.osaka-u.ac.jp