大阪大学理学部数学教室では、数学に興味を持つ若い皆さんのために、現代数学の様相と数学研究の実際、自然科学や社会科学に及ぼす数学の影響、文化としての数学の在り方などについて、多角的な視点から易しく解説する公開講座を以下の要領で開催します。
(日程)
2026年11月3日(火)13:30〜15:50
※入場開始13:00
(会場)
大阪大学豊中キャンパス 理学研究科E棟 E404大セミナー室
※満席の場合、サテライト会場E301にご案内します。
(対象)
高校生・一般
(参加登録)
参加希望の方は登録フォームにて登録をお願いします。参加費は不要です。
(講師と概要)
講師:林 晃平 先生(大阪大学大学院理学研究科)
第1部:13:30〜14:30
タイトル:中心極限定理とその応用
アブストラクト:第1部では、確率論でとても重要な定理である「中心極限定理」を紹介します。例えば、受験者数が十分多いテストの点数を集計すると、多くの人が平均点に近い点を取り、一方で極端に得点が高い or 低い人はあまりいないという結果になりがちです。このとき、全受験者の得点分布をプロットすると、平均点付近に膨らんだ「ベル型」の分布(正規分布)が得られます。テストの点数に限らず色々な状況で正規分布があらわれる、というのが中心極限定理の主張です。この定理は現実世界でも広く活用されており、応用例についても紹介しながら中心極限定理の魅力をお伝えしたいと思います。
第2部:14:50〜15:50
タイトル:確率論における普遍性
アブストラクト:ランダムな系に対する極限操作を行うと、系の詳細によらずにいつも同じ対象が極限としてあらわれるということがしばしば観察されます。このような性質は「普遍性」と呼ばれており、例えば第1部で紹介する中心極限定理は、正規分布の普遍性に関する主張です。第2部では、酔っぱらいの運動や、紙の燃焼などのランダムな現象に対してもこのような普遍性があらわれ、様相が異なる複数の現象をある意味でまとめて捉えられるという見方を紹介します。