(2026.9.30 情報更新)講演要旨を掲載しました。
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大阪大学理学研究科では実にさまざまな研究が行われています。本イベントで、その広がりを感じてみませんか?
理学研究フォーラム/研究交流セミナーは、企業-大学間および学内の交流を増やし、新しいアイデアとイノベーションを生み出すことを目指して定期的に開催されてきたセミナーです。
今年度は、2026年11月2日(月)に開催します。
講演会では、研究科内の3名の講演者に加え、資生堂 みらい開発研究所の中村綾野 博士から、化粧品における高分子の活用に関する話題を提供していただきます。また、ポスター発表会では、各専攻・センターで日々生まれている、魅力あふれる研究についてフリーディスカッションを行います。
産学連携や未来の共同研究に関心のある企業関係者の皆様はもちろん、「難しくても、最先端の科学の世界にワクワクする雰囲気が好き」という一般・学生の皆様まで、どなたでも歓迎します。理学研究の熱気と知的好奇心に満ちた1日を、ぜひお気軽に体感しにいらしてください。皆様のご参加をお待ちしております。
本イベントは事前登録制となっています。こちらの登録フォームより事前にお申し込みの上、ご来場ください。(10月27日(火)締切)
<イベント概要>
第16回 理学研究フォーラム/第15回 研究交流セミナー
日時:2026年 11月 2日(月)午前10時00分より
場所:理学研究科J棟2階南部陽一郎ホール
(参考:豊中キャンパスマップ・理学研究科マップ)
対象:教職員、学生、企業関係者、一般の方
主催:大阪大学大学院理学研究科 研究企画推進部
参加費:無料(要事前登録)
プログラム
10:00– 開会挨拶 近藤 忠(理学研究科長)
10:05– 「素粒子の世界をコンピュータに乗せる」
大野木 哲也(物理学専攻)
10:50– 「系外惑星と地球外生命探査」
住 貴宏(宇宙地球科学専攻)
11:45– ポスター発表/ランチョン交流会
13:30– 「ミクロ熱科学を目指して」
中澤 康浩(化学専攻)
14:15– 「化粧品における高分子の活用 −形態制御による機能・感触コントロール−」
中村 綾野(資生堂 みらい開発研究所)
15:00 閉会挨拶 水谷 泰久(副研究科長)
講演要旨
1.「素粒子の世界をコンピュータに乗せる」
大野木 哲也(物理学専攻)
クォークを結びつける強い力は方程式が複雑で手計算では解けないため、時空を細かい格子に区切り、スーパーコンピュータで直接解く方法が発展してきました。ところが、クォークや電子が持つ右巻き・左巻きという「利き手」の対称性は、格子の上では壊れてしまい、長年の難問となっていました。この問題は、表面だけに電気が流れる「トポロジカル絶縁体」と同じ仕組みで解決され、数学者との共同研究にも広がっています。本講演では、素粒子の世界をコンピュータに乗せるための工夫と、残された課題への挑戦をご紹介します。
2.「系外惑星と地球外生命探査」
住 貴宏(宇宙地球科学専攻)
1995年に太陽以外の恒星を回る系外惑星が初めて発見されて以来、現在までに6000個を超える多様な惑星が発見されています。本講演では、視線速度法、トランジット法、直接撮像、重力マイクロレンズ法など、系外惑星を発見するさまざまな観測手法を紹介します。さらに、南アフリカのPRIME望遠鏡やNASAのRoman宇宙望遠鏡による惑星探査、主星を持たない浮遊惑星の研究について解説します。最後に、生命が存在できる惑星の条件や生命の痕跡「バイオシグネチャー」、将来のHabitable Worlds Observatoryによる地球型惑星の直接観測など、地球外生命探査の展望を紹介します。
3.「ミクロ熱科学を目指して」
中澤 康浩(化学専攻)
化学熱力学によると、熱は散逸や乱れを伴うエネルギーの伝達形態であり、熱的な測定はマクロな科学として位置づけられています。その一方で、熱力学量を測定することは物質を構成する原子や分子などがもつ様々なミクロな内部自由度の相関の形成過程を見る手法になります。この情報は、現象の理解には欠かせないものです。阪大の化学専攻、熱・エントロピー科学研究センターではこうした熱を用いた物質の理解とそのための測定技術の開発を進めてきました。エントロピーやエンタルピーを直接知ることで、実は意外な物質の素顔が明らかになってきます。熱測定の魅力を知って頂けると有難いです。
4.「化粧品における高分子の活用-形態制御による機能・感触コントロール-」
中村 綾野(資生堂 みらい開発研究所)
化粧品に含まれる増粘剤は、商品の安定化だけでなく「みずみずしさ」や「なめらかさ」といった心地よい使用感を生み出し満足感を高める重要な成分です。本講演では、高分子の形態を制御することで、機能と感触をコントロールした増粘剤の開発事例をご紹介します。具体的には、「小さな球状ミクロゲル粒子」と「長さ(分子量)をコントロールした線状高分子」という2つの異なる形態制御技術を活用しました。これにより、さっぱりとみずみずしい感触から、リッチでコクのある感触まで幅広い使用感を実現し、お客様の心地よさや満足感につながる化粧品開発につなげています。
※ポスター発表リストは後日公開します。
チラシPDFファイルはこちら(以下の画像と同内容です)