11/17(日)開催の第38回湯川記念講演会についてのご案内です。
若い人や一般市民に物理や科学を分かり易く紹介し、自然科学への興味を引き立てようとする「湯川記念講演会」を今回は大阪大学中之島センター10階 佐治敬三メモリアルホールにて開催します。
今年で第38回目となります。皆様、是非ご参加ください。
参加ご希望の方は事前に以下のサイトよりご登録下さい。
登録サイトはこちら
ーーーーーーー
【第38回湯川記念講演会】
日時: 2024年11月17日(日) 14:00〜17:15(13:30開場)
場所: 大阪大学中之島センター 10階 佐治敬三メモリアルホール
参加: 無料、先着150名 (申し込み受付先着順)
主催: 大阪大学 大学院理学研究科・理学部 湯川記念室
共催: 日本物理学会大阪支部
後援: 日本物理教育学会近畿支部
協力: 大阪大学21世紀懐徳堂
対象: 高校生、大学生、大学院生、一般の方々及び教職員の方々
スケジュール(予定):
〜 現代科学の最前線 〜 数学と天文学と物理学の調べ
14:00 開会のあいさつ「湯川秀樹と現代の物理学」
兼村 晋哉 大阪大学 大学院理学研究科・理学部 湯川記念室 運営委員会委員長
大阪大学 大学院理学研究科 物理学専攻 教授
「本講演会の趣旨説明と招待講演者の先生方のご紹介に加えて、戦前の大阪大学で
素粒子論の研究を行い、その研究で理学博士号をとり、また日本人初のノーベル賞
に輝いた湯川秀樹博士の人と業績、大阪大学との関わり、現在の大阪大学湯川記念室の
活動等についてご案内いたします。」
14:15 「4次元の図形:トポロジーの世界」
古田 幹雄 東京大学 数理科学研究科 教授
「あなたがアリのように小さくなり、浮
き輪の上を歩くことを想像してみます。
あなたは前後と左右の2つの方向に動けます。
ふたつの方向を合わせると、浮き輪の表面のどの方向にも動けます。
このことを「浮き輪は2次元の図形」だと言い表します。
しかしアリには自分が歩き回っている場所が浮き輪の上なのか丸い風船の上なのかは
わからないかもしれません。
今度はあなたが宇宙空間を宇宙船で自由自在に前後、左右、上下の3つの方向に動くことを
想像してみます。
しかしあなたはこの『3次元の宇宙』の形の全体像が果たしてわかっていると言えるで
しょうか?
今回の話では、3次元や4次元にどんな多様な図形があるのか、またとても高い次元の図形や
さらに無限次元の図形が日常の世界とどうかかわるのかの一端を説明したいと思います。」
15:15 休憩
15:40 「暗く静かではない宇宙: X線天文学」
松本 浩典 大阪大学 大学院理学研究科 宇宙地球科学専攻 教授
「X線と聞くと、身体の内部を診るためのレントゲン写真を思い浮かべる方が多いでしょう。
驚くべきことに、彗星から銀河団にいたる非常に多くの天体が、このX線を自ら放射して
います。
X線天文学とは、天体が発するX線を観測し、その天体がどのような高エネルギー現象を
起こしているのかを診察する学問です。
例えばブラックホールは、降着円盤と呼ばれる、数千万度を超える高温ガスの鎧をまとう
ことで、X線で輝いて
いるのです。
この講演では、日本の最新のX線天文衛星XRISMの話題も交えながら、X線天文学について
紹介いたします。」
16:40 全体の質疑応答
17:00 閉会のあいさつ