クォークは単体では運動できず閉じ込めの状態にあるので、反クォークと一体となり、湯川秀樹の導入した中間子メソン(π、σ)を形成している。πとσが取りうる値によって、ポテンシャルエネルギー V がどのように変化するかが左図に表されている。πとσの運動は、ポテンシャル曲面の中で運動するボールのように取り扱うことができる。現在の宇宙で実現されている最も低い底(ポテンシャルの底)の他に、セパラトリクスと呼ばれる、馬の鞍の形をした「鞍点」が存在することがわかる。セパラトリクスがあると、運動の分岐が存在し、カオスを生成する源となる。図の下部には、カオスを発生することで有名な「二重振り子」との対応を示す。