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研究トピックス
2015/01/23 投稿

電流に替わる新たな物理量として注目のスピン流。その電流ゆらぎの検出に成功 -スピントロニクス発展への寄与に大きな期待-

荒川智紀(大阪大学大学院理学研究科助教)、小林研介(同教授)、塩貝純一(東北大学金属材料研究所助教)、好田誠(東北大学大学院工学研究科准教授)、新田淳作(同教授)、小野輝男(京都大学化学研究所教授)等は、Dieter Weiss(ドイツ・レーゲンスブルグ大学教授)の研究グループとの共同研究により、微少な半導体素子中にスピン流を生成し、それに伴う電流ゆらぎの検出に成功しました。ここで実現された検出手法はスピン流の非平衡状態(熱の発生など)に関する新たな情報を与えるため、今後のスピントロニクスの発展に寄与すると期待されます。

本研究成果は、2015年1月7日に米国科学誌「Physical Review Letters」のオンライン速報版に発表され、「Editors’ Suggestion」(編集部による注目論文)に選ばれました。

測定手法の概念図

測定手法の概念図
強磁性半導体(Ga,Mn)Asから非磁性半導体GaAsにスピン注入電流を流すことでスピン流を生成します。この時、右方向に純スピン流が流れ、赤字で示した検出用のトンネル接合にスピン流を印加することができます。

本件に関する問い合わせ先

大阪大学大学院理学研究科物理学専攻
助教 荒川智紀(あらかわ とものり)
教授 小林研介(こばやし けんすけ)
Tel:06-6850-5370  Fax: 06-6850-5372
E-mail:arakawa@phys.sci.osaka-u.ac.jp