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構造熱科学研究センター

多様な物質系を熱科学の目で包括的に理解する

20世紀に入って確立した量子力学によって、物質の原子・分子レベルでのミクロな構造やそのエネルギー状態が明らかになり、それを基礎にした科学が今世紀の趨勢となっています。
一方で、このような物質のもつ様々な機能は、ミクロな構造間の相互作用を通じた協同現象となって発現します。
磁性現象や超伝導現象、液晶や柔粘性結晶・ガラスといった様々な分子凝集体の相挙動や機能、さらには蛋白質・酵素・核酸から生命現象の仕組みに至るまで、深い理解のためには、ミクロな自由度をマクロな系に結びつけ、分子の組織化等によって構造や秩序が形成されていくメカニズムを扱う熱力学・統計力学的な視点が必須となります。

本センターでは、系全体がもつエネルギーやその系を構成する原子・分子が内包する乱れと関係した量であるエントロピーの測定を柱に、様々な物質の本質を熱力学的な観点から理解し、新しい現象や概念の開拓を目指した基礎科学を展開しています。そのため、試料の状態や量に応じて、各種の熱力学測定を高感度・高分解能で行うためのオリジナルな装置開発から取り組む、世界的にみても非常にユニークな位置付けの研究組織です。
固体の凝集機構、局所空間への吸着、2次元層、ナノ粒子や生体物質、スピンや電荷の自由度を反映した磁性・超伝導現象などを原子・分子レベルの視点と結びつけ、熱科学の目で包括的に理解することを目指して、極めて多様かつ多彩な物質系を対象に研究を進めています。

建屋遠景稼働中の断熱型熱量計

左図:建屋遠景

右図:稼働中の断熱型熱量計